「お姉ちゃんのプライド」と「妹の自由」どう守る?

子育て
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「お姉ちゃんなんやから!」——そう言いたくないのに、つい口から出そうになる瞬間ってありませんか?
姉妹育児をしていると、上の子には頼りたくなるし、下の子にはつい甘くなってしまう。気づけば、お姉ちゃんのプライドを守るどころか、我慢ばかりさせてしまっていた…そんな経験、僕にもあります。
本記事では、わが家でのお姉ちゃんと妹の“間の取り方”や、今日から使える声かけの工夫を実例付きで紹介します。


この記事でわかること

  • 上の子の自尊心(プライド)を守るための視点
  • 下の子の自由さを活かしつつトラブルを減らす工夫
  • すぐに使える具体的な声かけ例家庭内ルール

お姉ちゃんが我慢していた瞬間

うちには7歳の長女と4歳の次女がいます。日常の中で、長女がぐっと我慢している場面って意外と多いものです。

① 食器や“使いやすいもの”を次女に優先していた

ごはんの時間、無意識のうちに「次女は小さいから食べやすいスプーンを」と優先していました。
でもそのとき、長女はどんな気持ちで見ていたのか。後から思い返すと、胸がチクっとします。“小さいから”を理由に、上の子の譲りを当たり前にしていなかったか。ここは反省ポイントでした。

② 歯医者での出来事:妹の健気なひと言

長女が治療を怖がり、お母さんが横についていた時、次女も呼ばれました。怖がりな次女はいつもなら「嫌や〜」となるのに、このときは小声で「怖いけど…お姉ちゃんが怖がってるし、我慢する」と。
この言葉に、僕も妻もハッとしました。“自由人”に見える下の子にも、空気を読み、立てるやさしさがある。上の子にばかり“我慢役”を背負わせないためのヒントがここにありました。

妹の自由さ×やさしさは両立できる

もちろん次女は基本的に自由人。順番が待てなかったり、柴犬のシロに急に抱きついたり。結果として、お姉ちゃんが譲る展開は起きがちです。
でも、自由さの中にも“我慢できる瞬間”や“思いやり”が必ずある。歯医者の件以外にも、長女の工作を壊さないようにそっと見守ったり、片づけを手伝ったり。
親がこの“芽”を見逃さず、言葉で拾い上げて可視化するだけで、上の子も「妹もちゃんとできるんや」と安心できます。

親としての“間の取り方”:2つの基本ルール

姉妹育児の難しさはバランス。どちらかを優先しすぎれば不満が溜まり、何でも完全平等にすると現実的に回らない。そこで・・・

ルール1:順番ルール(交互に優先)

  • 「今日はお姉ちゃんの意見、次は妹の意見」と決めておく
  • お出かけ先、テレビ番組、遊ぶ順番など小さなことから適用
  • “宣言してから”始めると、後出しのモヤモヤが減る

ルール2:「どうする?」を両方に聞く

  • 親が決める前に、必ず2人に意思を聞く
  • 2人の意見が違う時は、妥協案を一緒に探す時間を確保
  • 決まった後に、「今日は◯◯の番、次は△△の番」と口に出して確認

ポイント:“順番”と“合意形成”をシステム化すると、「お姉ちゃんなんやから」で丸めずに済みます。

今日から使える「声かけ」テンプレ

バランスを取るうえで、言葉の選び方は即効性があります。わが家でよく使うフレーズを共有します。

上の子のプライドを守る言い換え

  • お姉ちゃん頑張ってるよ。見てるで」
  • 「それ、助かった。ありがとう
  • (譲ってくれた時)「今は妹の番やったね。次はお姉ちゃんの番にしよ

下の子の自由を整える言い換え

  • 優しくしたら、優しくしてもらえるよ。どう触る?」
  • 「今は◯◯の番。次はあなたの番やで」
  • 「そのアイデアいいね、じゃあ順番でやってみよ

避けたい言い方:「お姉ちゃんなんやから」は立場で我慢を強いる言葉。言いそうになったら一呼吸おき、“なぜ今このお願いをしているのか”を短く説明に変える。

“ものの優先”をリセットするミニ整備

食器や道具が偏ると、日常的に「譲り役」が固定されがち。月1回でいいので、次のミニ整備を。

  • 食器・道具の“専用化”をやめる(色や印でローテーションできる仕組みに)
  • お気に入りは順番表に書いて見える化
  • 「今日の順番係」を日替わりで任命(役割で満足感が出る)

    ※やろうと思っていてもできないですよね😂

将来の姉妹関係への願い

親としてのゴールは、大人になっても2人が仲良くいられること。できれば2人だけで旅行に行ける関係に。
その土台は「意見を聞く」「順番で回す」「言葉で認める」の積み重ね。今は親が間に入りつつ、やがて2人で回せる仕組みへ。

まとめ:今日から変えられる3つ

  1. 順番ルールを宣言してから始める
  2. 「どうする?」を両方に聞く(合意形成の練習)
  3. 言い換え:「お姉ちゃんなんやから」→「頑張ってくれて助かった」「次はあなたの番」

小さな言い換えと仕組み化で、お姉ちゃんのプライド妹の自由も守れるはず。
わが家もまだまだ試行錯誤ですが、読んでくれたあなたの“今日”が少し楽になりますように。


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