朝、ふと見ると、長女が静かにシロを撫でていた。
声もなく、会話もなく、ただ“そっと”。
「優しさって、こうやって育つんやな」
そんなことを感じた、わが家の一コマです。
このブログでは、
- 子どもとペットの関係がどう変化してきたか
- 言葉で教えなくても育っていた“思いやり”
- 子育てで見逃しがちな、やさしさのサイン
を、リアルな朝の光景からお伝えします。
「どうすれば優しい子に育つのか?」
そんなヒントを、きっと見つけてもらえると思います。
なでなで、そっと。|子どもの優しさが育っていた朝の光景
朝、ゆっくりと目が覚めてリビングに行くと、ふとこんな光景に出会うことがあります。
長女がクッションに座っていると、
そこにそ〜っとシロ(柴犬)が近づいていって、背中を向けてゴロンと横になる。
それを見た長女は、
何も言わず、笑いもせず、ただ静かに…なでなで。
声なんてかけない。
「シロ〜」なんて呼ぶこともしない。
けれどその姿には、やさしさがたっぷり詰まってる。
シロと子どもの距離は、じわじわと育った
昔はそうじゃなかった。
長女がハイハイをしていたころ、シロは突然現れた「ちっちゃい動く生き物」に戸惑ってた。
お水をこぼされたり、急に触られたりして、「ウーッ」と唸ったこともある。
こっちも焦って、「これは一緒には暮らせんかも…」と悩んだ時期もあった。
けれど相談したしつけ教室で「できる範囲で、関係を作っていきましょう」と言ってもらえて、少しずつ前に進んだ。
数ヶ月たち、長女が歩けるようになり、話せるようになり、
シロとの“距離感”をつかめるようになってきたころ――
ふと気づけば、シロの方から長女に近づいているようになっていた。
ある日の朝、そっと始まるやさしさ
シロが長女に近づくタイミングは、だいたい決まっている。
朝、布団から出たあと。
まだ眠たげな表情でクッションに座っている長女のところに、
シロがそっと歩いて行き、背中を向けてポスッと寝転ぶ。
「撫でてくれていいよ」って言ってるみたいやなと、こっちは思う。
そして長女は、何も言わずにそっと手を伸ばし、“なでなで”。
これがもう、たまらん。
毎回見かけるわけじゃないけど、たまにこの光景に出会えると、朝から心がふわっと満たされる。
次女にも、やさしい変化があった
次女の場合は、少し違ったスタートだった。
シロが元気に走り回ると、「こわい〜!」と泣いていたこともある。
テンション高くなる柴犬にとっては、遊んでるだけなんやけど、子どもからするとド迫力。
でも今では、次女が寝転がっていると、シロが近づいてきて、
その様子を見ていた次女が、そっとなでるように。
長女に比べると、なでなでの頻度は少なめかもしれないけど、
そのかわり、おままごとにシロが登場する回数は多い。
ままごとのお皿がひとつ多い日は、たいてい「シロの分」やったりする。
それもまた、“やさしさ”のかたちやなぁと思う。
教えたわけじゃない、でも育ってた「思いやり」
子どもたちがシロを撫でるとき、こちらが何かを言ったことはない。
「シロに優しくしてね」とか、
「撫でてあげてね」なんて、あえて言った記憶もない。
でも今は、
- シロの寝床を避けて通る
- シロが寝ていたら、そっと布団をかけてあげる
- 散歩のとき、リードを持ちたがる
- おやつを「順番守って」あげる
そんな行動が、自然とできている。
言葉じゃなく、環境の中で“やさしさ”が育ってたんやなと感じる。
なでるって、行動に出る「こころのサイン」
“撫でる”って、すごく小さなことかもしれない。
でも、
- 自分から近づくわけでもなく
- 何か頼まれたわけでもなく
- 喜ばせようと意識してるわけでもないのに
それでも撫でるって、「好き」や「大切」が行動になって出てるってことやと思う。
特に、朝のあの静かな時間。
なでてる姿を見ると、「この子、ちゃんとやさしさ持ってるな」って、こっちの心がほっとする。
「心が満たされる」という感覚
子どもがシロを撫でているのを見て、僕自身が心から思うのは、
「あぁ、これでいいんやな」ってこと。
子育てって、「教えること」がいっぱいあるけど、
こうやって、教えなくても伝わってることもあるんやって思えると、なんだか安心する。
もちろん日々バタバタやし、イライラすることもある。
でもこの“なでなで”の瞬間を見られると、
「ちゃんと育ってるやん」って、親として救われたような気持ちになる。
まとめ|優しさは、日常の中で静かに育つ
ペットと暮らすということは、
日常の中に“やさしさのきっかけ”がちりばめられてるってことなんやと思う。
それは大きな出来事じゃない。
朝、静かに撫でているその手のぬくもり。
布団をそっとかける気遣い。
一緒に散歩に行く背中。
全部が、「優しさ」の証やと思う。
そしてそれを教えてくれてるのが、言葉を話さないけど、ちゃんと伝えてくる…
我が家の柴犬・シロ。
今日もまた、誰かがそっと「なでなで」している光景を、そっと見守りながら、
僕自身も少しだけやさしくなれる気がしています。